倖田來未騒動の不思議

 テレビのコメンテータを見ていると、勝谷誠彦を除いては、どれも倖田來未非難一色。世間と違うことを言うキャラの人たちでさえそう。そういう風にいうように指示が出ているとしか思えないほど不自然。ちなみに発言の前後部分はこんな感じ。

 失言があったのは、先月29日深夜1時から放送されたニッポン放送「倖田来未のオールナイトニッポン」。番組冒頭、倖田の男性マネジャー(31)が結婚した話題で出産の予定に触れ「やっぱ35(歳)回ると、お母さんの羊水が腐ってくるんですね。ホントに! 例えば汚れてくるんですよね。だから、できれば35歳ぐらいまでに子供をつくってほしい」と発言した。

 「汚れてくる」に近い話はこんなところに。和田アキ子の「濁ります」発言もこのことか?

 それでは、「羊水は腐る」のだろうか。「らら女性総合クリニック」の松村圭子院長が言う。
「生まれる前の赤ちゃんがウンチをすると羊水が濁るケースがあります。羊水混濁という症状ですが、ウンチが赤ちゃんの気管に入ると危険なため、“仮死”の兆候のひとつと考えられています。これを“腐る”と誤解したのかもしれません」
 もっとも、「羊水混濁」は35歳以上になると増えるという。
「35歳を越えた高齢出産では、卵子が老化して受精や着床がしにくくなります。着床しても胎盤が弱く、微小な血栓が血流を妨げて赤ちゃんに栄養や酸素が行くのを阻害すれば、赤ちゃんにとって厳しい環境になり、生まれる前に苦しくなってウンチをしてしまうこともあるのです。ダウン症の発症率をみても、20代の出産では1000人に1人ですが、40代は100人に1人。やはり、20代前半に比べると、羊水は腐りませんが、リスクは格段に高いのです」(松村圭子院長)

 ただ、言論統制があるとしても、誰が何のために、どういう輿論を形成したくてやっているのかの説明は難しい。選挙とか防衛とか経済とかそういうものだとわかりやすいけど。少子化対策だとしたらもっと他のところで工作した方が効果的。
 単に「面倒なことになったらあかんから、倖田來未を非難しとけ」ってことだったら、それは言論機関のやることちゃうやろう。もっともすでにテレビ局は娯楽産業企業だけど。