ボードリヤール死す

 「消費社会の神話と構造」の装丁って、本で語られていることなどお構いなしの、マイナスの記号を背負ったようなもんだった。ちゃちな、記号消費の世界においては選択されることもなさそうな洋服のイラスト、地味な色使い、etc.。そのうえやたら高かった。今はずいぶんとかっこよくなったようだ。松岡正剛の千夜千冊『消費社会の神話と構造』ジャン・ボードリヤールとか。しかも値段も大幅に下がっている。
 昔の写真がないかと思ったらYahoo!オークションで発見(そのうち消えるだろうけど)。当時の価格は3,000円か。
 ついでにいうなら、タイトルもなに言いたいのかわからない。せめて「消費社会の神話とその構造」くらいにしてほしい。今の時代だったら「消費社会のウソとホント」「消費支配の構造〜あなたは無駄なものを買っている〜」「売れる商品は見栄次第」「どうしてルイヴィトンはつぶれないのか〜記号消費の真実」「消費の品格」とかになっていたかも。