はてなは自治?

 Never too late. Go for it!でこんな記述が。

運営者と参加者が共に作り上げている「自治」サービス。
株式会社はてな代表取締役である近藤淳也さんの講演を聴く機会があった。

はてなサービスの本質

 これをきっかけにつらつらと思ったことを。上記のエントリーに対する反論ではありません。
 商用サービスにおいて自治なんてことはありえないと思う。顧客志向の経営はありえてもそれは自治とは本質的に異なるもの。自治というからには自分たちで考えて自分たちで決めて自分たちがそれに従うってことだろうけど、はてなの場合は決定するのはあくまではてな側。
 自治的な意思決定は、抜けることができない、あるいは抜けにくい集団、たとえば団地の自治会だったり、地方自治体だったり、さらにでかくなると国家だったりでおこなわれるべき(現実はともかく)もので、離脱自由の商業的集団においては無理、もしくは無意味なもので、たとえ一時的にそれっぽいことができていたとしてもいつか不都合が生じる。自治というのは、効率を少々、あるいは多大に犠牲にしても納得性を優先させるので、効率が必要な集団ではうまくいかない。
 住所登録に対する反感は自治だと思いこんでいたものが実は自治ではないと突然告知されたことによるショック、裏切り感が原因の一つかもしれない。