退路を断たれない刺客候補

 自民党のいわゆる刺客候補は、女性を中心に比例の上位にノミネートされている。「そんなことしたら選挙区であんまり力がいらんやん」と思った。でもそこまでしても国会議員として自民党に取りこみたい人材ということなんだろう。これは敗者復活制度が本来意図していたような使いかた。
 もうひとつは、郵政民営化法案に反対した議員とのしこりが残らないような、一種のソフトランディングのための方策という可能性も。「対立候補は立てたけど、比例上位にしたおかげで力が入らずに、結果的にあんたもメリットがあったやろ」と囁きながら再び自民党にとりこむための布石ではないかと。
 どっちにしろ、なかなか心憎い作戦だと思う。