奪われる日本 (講談社現代新書) / 関岡英之

奪われる日本 (講談社現代新書)
 オリックスの昔の名前は「オリエンタル・リース」ちゃうで。「オリエント・リース」やがな。ディズニーランドちゃうっちゅうねん。元銀行員が、しかもオリックスのウェブサイト見ながら書いて間違うかぁ。しかも編集者もそれをスルーしてしまうし。とお約束のツッコミ。
 内容的には前作「拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる (文春新書)」と同様、公開された文書からアメリカのたくらみとそれに従う日本政府の動きを指摘している。ただ前作に比べると少し冷静さを失っている感もする。
 それなりにおもしろく読みすすめていたが、最後の2章にはがっかり。事実を積み重ねて論を進めていた人が、作り話の世界を事実といっしょくたにしてしまうとは・・・。「近代合理主義の小賢しい浅知恵」というなら、古代人が自分に有利に作りあげた歴史物語も浅知恵じゃないのか。