舛添要一は正しく行動した

 ただし政治的な意味で。

 緊急事態の政府の対応でしばしばある「後手後手に回った」「甘い対応」「リーダーシップ不足」「情報流通の不全」「官僚主導」「縦割り行政の弊害」などの非難をほぼ完璧に封じこめることに成功している。マスコミからも、野党からも、そして与党からも。「やりすぎ」「過剰反応」の声もあるけど、そんなものはやり足りない時に想定される非難に比べるとなんてことはない。

 こんな事態が起きているときに代表選挙がぶつかってしまった民主党コントラストを際立たせるとともに、緊急事態になるかもしれない時に愛人と旅行していた官房副長官のスキャンダルもうまい具合に吹き飛んでしまった。

 たぶん新型インフルエンザ対策プログラムの中に、PR作戦もいっていたんだろうな。もちろん、政治的な思惑がなくても、国民にきちんと情報を伝えるという意味でPR活動は重要なんだけど。