スーパーコンピュータ開発の目的がようわからん

 また、「仕分け人」が「トップを取る意味はどれくらいあるか」などと質問したことに野依氏は「中国やアメリカから買えばいいというのは不見識だ。科学技術の頭脳にあたる部分を外国から買えば、その国への隷属を意味する」と述べ、「仕分け人」らの発想に疑念を示した。

 って野依さんは主張しているけど、スーパーコンピュータを開発するってことは「頭脳に当たる部分」ではなくって、スーパーコンピュータを何に使って、何を計算し、どういう成果をあげるかが「頭脳にあたる部分」じゃないのかな。スーパーコンピュータを開発する金でさっさといいスーパーコンピュータを買ってきて、それでさっさと計算を始める方がコストでも時間でもメリットがあってずっと賢い気がする。スーパーコンピュータの開発は手段のひとつであって、目的ではないと思うんだけど。

 世界最速になったときにメリットって何なのかがよくわからない。「世界で一番高いビル」だとか「マラソンの世界最高記録」だとか、それと同じような、国民がちょっといい気分になれる以上のことがあるんだろうか。
 かつて世界一だった地球シミュレータはたぶん天気予報とかに役立っているんだろうけど、それは国産のスーパーコンピュータが世界一の性能だったことと直接の因果関係はなさそうに思う。外国から買ってきたものでもその役割は果たすんだから。