ADSenseってよくできてる

 ADSenseってよくできた仕組みだと思う。
 たとえばはてなADSenseによる収入が相当あるだろうけど、ひと昔前だったら、これだけの広告収入を得るためには、自ら営業をおこなわなければならない。各クライアントに売りこみを図る、あるいは広告代理店を通じて売りこみを図るとか。前者だったら人件費(しかも固定費)が、後者の場合は代理店に支払うマージン(代理店側の人件費と儲け)がけっこうな負担になってくる。もちろんはてなでそんな営業活動しているなんて話は聞いたことがない、というか、たぶん営業担当はいない。
 固定のクライアントからの広告をもらった場合、期限が来たら入れ換えるとか、クライアント間のバランスを取る(たとえば自動車関連とアルコール飲料関係は隣合わせに並べられないとか)とか、時には広告のデザインまで請け負うとか、さらには広告主様への接待とか、いろんな人手を介さないといけないこと(つまりはコストのかかること)が多く発生する。
 その点、ADSenseはすべて人任せ。広告モデルでなにかwebサービスをやろうとする小さな会社にとって、こんな都合のいいものはない。安直に見れば、広告代理店を中抜きするって形ではあるけど、単に省いたというのではなく、既存の広告業務では取りこめなかったところを取りこんだ、市場の創造というのに近いだろう。


 最近GMOインターネットとかトランスコスモスとかいろんな会社から「ウェブ検索のページで・・・・」という、Yahoo!のキーワード広告売り込みの電話が勤務先に掛かってくる。あまりに多いので、最初の何ワードか聞いて「あのぁ、御社からは同様のご案内何度もいただいています・・・」と答えざるを得ない状況。売り込みの手法は昔ながらの人海戦術。投資の話とか会員兼の販売とかと変わらへんがな。違いはちゃんと名のることとあきらめが早いことくらいか。
 「キーワード売ります」ってのは非ロングテール、恐竜の頭狙いですな。