個人情報保護法と選挙結果

 だが、4月に全面施行された個人情報保護法が今回は「壁」となった。「組合員名簿を転用すると、個人情報を無断で第三者に提供したことになる。名簿がなくては身動きがとれず、電話作戦もままならなかった」とはこの幹部の解説だ。

憂楽帳:匿名社会

 確かに、公明党共産党の伸びなやみを見ても、組織力で勝てる選挙ではなかったのは明らか。でも、たとえすべての政党がマニフェストに掲げたように、あるいはすべての新聞が主張しているように、「行きすぎた個人情報保護法」が「改正」されたとしても、もう元には戻らないだろう。
 ひとつは国民の意識。勝手に個人情報がやり取りされることに対する嫌悪感が強くなってきたこと。「法律で許されています」といわれても「でもむかつくんじゃぁ」と。電話は逆効果になるだろう。
 もうひとつは人に頼まれて投票行動を変える時代は終わったということ。「お願いします」といわれても「わしの投票権を侵すな」「わしが人に頼まれて投票を変えるやつに見えるんか」と反感を持つ人が増えているはず。
 このコラムからわかることは「労働組合とマスコミは昔のままの発想しているな」ってことだな。